King Curtis / Get Ready (1970) – Cornell Dupree, Eric Gale

“Lead Guitar”というほどフューチャーされていませんが、個性的なプレイです。

 1. Get Ready
 2. Sugar Foot
 3. Floatin'
 4. Bridge Over Troubled Water
 5. Soulin'
 6. Teasin'
 7. Something
 8. Promenade
 9. Let It Be
10. Someday We'll Be Together








King Curtisの'70年の作品です。 Atocoからのリリースで、スタジオアルバムとしては最終作となります。5,6を除きMuscle Shoals Sound Studio(私はJame Carr,Percy Sledge,やCandi Statonなど、サザンソウルの作品で知りました。)でハウスバンドがリズムセクションを務め、TempsやBeatles、S&Gのカバーもオリジナルとはまた別の味わいのあるインストに仕上がっており、主役のサックスとの相性も抜群です。1曲だけですがClaptonの参加も当時は話題になったようです。
自分にとってはDupreeの参加の方が大事で、ずっと欲しかったのですが見かける頻度は少なく、たまにあってもなかなかのお値段、見送り続けたのですが、'09年にCD再発され、ようやく手に入れることができました。輸入盤で1800円ぐらいでした。本当はLPで欲しいのですが、今でもあまり見ません。



<ギターの聴きどころ>

5,6を除き、DupreeはLead Guitarと書かれています。Rhythm GuitarはEddie Hintonです。果たしてどんなサウンドなのでしょうか?早速聴きます。
Tempsの1,より勢いのある曲調にアレンジされていて、右から硬質なサウンドでシンコペのあるキレのいいカッティングが聴こえてきます。よく聴くとワウのカッティングも被っています。どっちもリズムギターなのですが、どっちもDupree?
クルセがやりそうなミディアムFunkの2、左右ともトレブリーなサウンドでのリフとカッティングです。
Dupreeも曲作りに加わっているスロウの3、右がアコギのアルペジオで、左は控えめなリフ的なオブリです、
S&Gの4,オリジナルに近いアレンジで、残念ながらギターは左からエフェクトの強いサウンドが微かに聞こえる程度です。この曲でのDupreeのプレイを聴くには翌年のArethaのFillmore Westのライブを待たねばなりません。
(Quincy JonesのバージョンではGaleが泣きのギターをプレイしています)
5は、メンバーが変わって、Rainey,Tee,Gale,Ronnie MillerなどのいつメンにJimmy Smithが加わったバンドでのN.Y.録音のようです。左右ともギターが華やかですが、左がGaleでしょうか?それよりも弾むようなRaineyのベースに耳が入ってしまいます。
Clapton参加の6、ギターのフューチャー度は高いですが、個人的には先に聴いていたDupreeの初リーダー作の方の印象が強すぎて、特に興味を惹かれることはないプレイでした。中高生の時に聴いていたらまた違う印象だったかもしれません。
7はBeatlesです。美しいメロディのためか、Soulインストでのカバーが多い曲です。右に控えめながら味のあるオブリと、ダブルストップ主体の短いソロが入ります。
8も作曲にDupreeが噛んでおり、左右ともコードとオブリです。
9もBeatlesで、オリジナルでは、シングル、アルバムで異なったGeorge Harrisonのソロがありましたが、ここでは右の渋めのオブリに止まっています。
Johnny Bristol作の10,Supremesのヴァージョンがヒットしました。ここでは左右からWahのカッティングです。ナチュラルでシンプルなサウンドの方がよかったのでは?
基本、左がDupreeで右がHintonかと思います。7でのソロ、Dupreeっぽい感じもしますが、それよりもMuscle Shoalsの作品で聴かれるサウンドやプレイにより近く思われ、Hintonと迷います。(Jimmy Johnson(同名のBluesmanとは別人です)も同様のサウンドとプレイですが、指で弾くようなプレイでより個性的です)
8,9,10はどれもDupreeのプレイと思います。
なにしろ1曲が短く、”Lead”Guitarと書かれているほど、Dupreeは目立っていません(ライブだったら違っていたのでは?)が、個性的なプレイで重要な役割を果たしています。いつの間にか、前作の”Instant Groove”との2 in Oneが出ているようなので是非聴いてみてください。
Hintonのソロ作品、興味がありながらもまだ聴いていないので、これから聴いてみたいと思います。




Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
お酒のお供度♡♡♡♡♡

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