Diana Ross / The Boss (1979) – Eric Gale

ソロはありませんが左右から個性的なバッキングが聴けます

A1. No One Gets The Prize
 2. I Ain't Been Licked
 3. All For One
 4. The Boss

 
 
B1. Once In The Morning
 2. It's My House
 3. Sparkle
 4. I'm In The World




 
 
Diana Rossの'79年の作品です。長い付き合いであるAshford&Simpsonがプロデュース、アレンジを担当、その人脈と思われるミュージシャンを集め、ロスではなくNew YorkのSigma Sound Studioで録音されています。(またしてもダジャレですみません・・・)
このクラスになると、CDが何度も再発(リマスターやリミックス含め)されているためか、LPの値段がだだ下がり、Diana RossのLPはほとんどワンコインで手に入れました。しかも、本作は、裏ジャケにGaleの名前が書いてある大きなオマケ付きです。(しかも、見る限りギターはGale一人のようです。)ディスコ全盛期、Van Maccoy(ここにもGaleが参加しています)風の軽いノリなのでは、との不安もありましたが、そこはさすがのAshford&Simpson、時代の流行を取り入れつつも凡百のディスコミュージックとは一線を画した出来映えでした。



<ギターの聴きどころ>

本作ではGaleはB4以外全曲参加、曲によっては左右から重ねています。残念ながらソロはなく、オブリもごく控えめで、基本的にはどの曲でもバッキングに徹しています。しかし、プレイ・サウンドともGaleならではの個性的なものです。
A1のイントロのワンポイントのヴァイオリン奏法、左のシングルトーンとカッティングの組み合わせに右からカッティングを被せています。
A2では左右からシングルミュートをリズムを変えて重ねており、途中から丸みのあるカッティングやヴァイオリン奏法のオブリなどを交互に入れています。
スロウのA3では2拍4拍の刻みで、右は控えめにオブリを入れています。
タイトル曲のA4、ディスコビートに乗せて左右からカッティングを入れています。切る所と伸ばすところの使い分けが独特です。
B1もアップで、左がカッティング、右がシングルのリフで、独特のノリを感じさせます。
B2は阿川泰子さんやSalena Jonesもカバーしている曲で、キャっチーな曲調です。Galはシングルミュート、パターンを微妙に変化させています。
哀感のあるB3では、左でアルペジオやダブルストップ(後半はカッティング)、右でシングルミュートやカッティング中心でムードを盛り上げています。
ラストのスロウは不参加?
どの曲も少しだけ歪んだサウンドにフェイザーを掛けたいつものサウンドで、ヴォリュームをコントロールしながらプレイしていると思われます。(ギターはいつものSuper400でしょう)ソロはなくても、一聴してGaleとわかる個性的なバッキングです。
なお、Diana Rossの数あるアルバム、David T.やCarltonの参加作もあります。ミュージカルのサントラでもGaleが参加しています。併せて聴いてみてください。










Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡ Gale
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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