Brook Benton – Story Teller (1972) – Cornell Dupree

 絶妙のタメと焦らしのプレイです。

A1. Movin' Day
 2. Willoughby Grove
 3. Shoes
 4. Poor Make Believer
 5. Please Send Me Someone To Love

 
B1. Big Mable Murphy
 2. She Even Woke Me Up To Say Goodbye
 3. Save The Last Dance For Me
 4. Sidewalks Of Chicago
 5. Country Comfort
 


 
Brook Bentonの'72年の作品です。名曲、「Rainy Night In Georgia」を含む"Today"のヒットの勢いに乗り、Atlantic傘下のCotillionより立て続けにLPをリリースした内の1枚で、”Today”同様Arif Mardinのプロデュースの元、Chuck RaineyやBernard Purdie など当時新進気鋭のミュージシャンを集めて録音されています。
"Today"について書いていたら、急に他の作品についても聴きたくなり、ユニオンに行くたびに再びチェックを始めたところ、昨年の今頃町田ユニオンで本作を発見、裏ジャケにはDupreeの名前があり、大好きなBluesバラードのA5まで入っていて、2500円ぐらいの値段でしたが、ここを逃したらなかなか見つけられないと思い、早速レジに向かいました。



<ギターの聴きどころ>

DupreeはB2以外の全曲に参加し、バッキングに、オブリに、そしてソロにと大活躍です。
ムーディーなスロウのA1,いきなりDupreeのハーモナイズドチョーキングが左から飛び込んできて、その後もダブルストップなど定番のフレーズを駆使したオブリが飛び込んできます。
続くA2もスロウで、囁くようなBentonのヴォーカルに寄り添うようにオブリを被せてきます。
ベスト盤でも慣れ親しんできたA3でも、軽やかなオブリがいい味を出しています。
A4では、右に引越していますが、プレイは変わりません。
お待ちかねのB5,イントロからシビれます。その後もしっとりと歌うBentonにレスポンスし、ソロでは左のオルガンにタメと焦らしのプレイで応え、Bluesの匂いをプンさせます。この曲、弊ブログでも山岸さんDavid T. 、Gale(Urbie GreenRuth Brown)の名演を取り上げていますのでそれぞれのプレイを聴き比べるのも面白いかと思います。
B1は弾けるようなサウンドで、コードにオブリを交えるDupreeの独特のバッキングスタイルです。
BluesyなスロウのB2は、ストラトっぽいサウンドですので、もう一人のCharlie Freemanと思います。タメのある間の取り方がDupreeと似ているのでDupreeがストラトを弾いている?
スタンダードを斬新(当時)なアレンジにしたB3,ここでは珍しくシンプルなコーフォプレイに徹しているかと思ったらエンディング付近でお登記のフレーズが飛び出します。
ラスト2曲のスロウでも、情感たっぷりにタメを効かせて、ダブルストップを主としたオブリで盛り上げます。B4では、トーンを絞ったのかサウンドが柔らかくなっています。
前編に渡ってDupreeのタメと焦らしのプレイが楽しめる本作、2 in 1も出ているようですし(今回初めて知りました!)、是非聴いてください。



Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡♡

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