Melba Moore / This Is It (1976) – Eric Gale

軽めのディスコティック、堅実なバッキングです。

A1. This Is It
 2. Free
 3. One Less Morning
 4. Make Me Believe In You

B1. Lean On Me
 2. Stay Awhile
 3. Play Boy Scout
 4. Blood Red Roses
 5. Brand New


 
 Melba Mooreの'76年の作品です。前作の"Melba"同様、Buddahからのリリースで、プロデュース・アレンジもVan McCoy、バックもStuffメンバー勢揃いです。(Dupree、Chris Parkerを除く)
80年代以降の作品はアナログ、CDともUnionの10枚まとめ買いで1000円セールの常連で、私もそこから何枚か買いました。70年代については見逃していましたが、Galeが参加している前作を聴き、他の盤のチェックを始めたところ, UnionのSoul/Blues館で本作に行き当たりました。本作には裏ジャケにばっちり参加メンバーがクレジットされています。これも800円くらいだったと思います。



<ギターの聴きどころ>

ギターはGaleとJohn Tropeaです。Galeが左でTropeaが右と思います。
前作同様、軽めなディスコティック中心の典型的なのVan McCoyの音です。(A1など、同時期のDavid Ruffinのバックサウンドと共通しています。)
A1,A2は前作と同じ構成でりDiscoリズムを刻むカッティングでした。同様に曲は確かに軽いのですが、Galeのカッティング含むリズム隊のサウンドは重厚です。Galeのカッティングは相変わらずザクザクっという感じです。
そこはかとなくメロウな雰囲気を持つA3は、イントロからリフ、ヴォーカルが入ってからの複音オブリが地味ながら味わい深いプレイです。
この時期にしてはエフェクトも薄く、効きやすいサウンドです
本作の中ではシリアスな雰囲気を持つCurtis Mayfield作のA4、単音のユニゾンリフやトリルなどのオブリに続いて、ところどころで入るGale節のチョーキングがヴォーカルを盛り上げます。音量は大きくありませんが、ハコの響きを感じさせるサウンドです。
スロウのB1、イントロからダブルストップのオブリで彩りをつけています。ヴォーカルが入った後はアルペジオ崩しで、後半のビートが変わった後はレゲエっぽいカッティングです。Melbaのシャウトに呼応して盛り上がらないクールさが逆にいい感じ?
キャッチーなB2もイントロでオブリをかまし、その後もコードプレイやダブルストップなどフリーにバッキングしています。
テンポを上げたB3では、Wahを使ったカッティングです。間奏部で目立つチャカポコぶりが印象的です。
スロウのB4でも堅実なコードの刻みです。
ラストのB5では、曲の進行に合わせてカッティング、シングルトーンリフを使い分けたバッキングです。後半、ゴスペル的な盛り上がりを見せますが、Galeはまたしてもクールを保ち、エンディング付近でようやくオクターブカッティングを入れる程度です。
Melbaのヴォーカルも悪くないのですが、Van McCoyの曲とアレンジ、自分には軽く聴こえます。(前々回のBobby Womack,前回のCarltonと比較すると余計に薄く感じます。)
GaleもA4以外は終始堅実で、人によっては面白味がないと感じるかもしれません。(右のTropeaはもっと堅実)
なお、GaleとTropeaの組み合わせ、Lalo Schifrinのアルバムでも聴くことができます






Emotional度♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡    
お酒のお供度♡♡♡♡

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