松岡直也 & 土岐英史 / Pacific Jam – David T. Walker

LatinサウンドでのDavid T. です。

A1. Antes De Mais Nada
 2. Feelin’ Gently
 3. In The Morning

B1. Toyland
 2. Night Trip
 3. Pão de Açucar
 4. Epilogue


 
松岡直也さんと土岐英史さんの双頭ユニットによるLA録音の'81年の作品です。松岡さんと土岐さんの共作が2曲(A1,B4)残りが土岐さんの作曲で、プロデュースは二人で、アレンジは松岡さんが担当しています。バ松岡さんはLatin Fusionの第一人者として自身のバンドWesingとしての活動など多くの作品を残しています。一方、土岐さんはJazzからスタートし、Brazil音楽、Soulなど幅広いジャンルを吸収しつつ独自の世界に発展させ、Chickenshackソロ作など、どの作品でもEmotionalなよく歌うサックスを聴かせてくれました。そんな二人が西海岸の豪華なメンバーをバックに、持ち味のLatinテイストの強いサウンドを作り上げたのが本作です。(Flora Purimがヴォーカル(スキャットで歌詞はありません)で3曲参加しています。)
裏ジャケにDavid T.の名前を見つけましたが、いつもいい値段で、2曲(だけ)の参加と天秤にかけてなかなか手が出せずにいましたが、
00年ごろ(CD再発直後か?)、ユニオンで1,800円の中古盤を発見し、速攻でゲットしました。
私は、エサ箱から購入した松岡さんの他のLPともども、この盤も夏のランニングのBGMとしても愛用しています。(ギターでは、是方さんのプレイが気に入っています)

<ギターの聴きどころ>

ギターはRoland BautistaとDavid T.で、David T.はA2とB1に参加しています。
A1ではPaulinho Da CostaのパーカッションとNduguのドラム、Byron Millerのベースが軽快なLatinのGrooveを作り、土岐さんのソプラノ、Flora Purimのスキャットが乗っかります。私はLatin音楽に興味はありつつも積極的にレコードを買ったりしてこなかっとのですが、こういう曲ノリのいい曲を聴くと色々集めて聴いてみたくなります。(夏だけかもしれませんが)
続くA2も軽快なリズムです。左のRoland Bautistaカッティングに対をなすように、David T.は右からを突っ込んできます。土岐さんのテーマに続き、一度目のソロが続きます。この部分は指定されたメロディを弾いている印象を受けました。その分二度目のソロは、フリーに弾むようなアドリブを聴かせてくれます。土岐さんのアルトのバックでのバッキングもさまざまな技を駆使していて聴きものです。
爽やかなA3に続き、Mellow GrooveのB1です。ここでもBautistaの左でのカッティングやアルペジオなどのさまざまなパターンを駆使したバッキング(David T.風のダブルストップ&トレモロの駆け上がりフレーズも)に対し、David T.は右からダブルストップなどのオブリでコンビネーションを作り、土岐さんのアルトを盛り上げます。ソロではいつもより細かく音を刻んでいます。David T.のサウンド、いつもよりトレブルを抑えた甘いサウンドである一方、リバーブが薄いためか少し乾いた感じもします。個人的な好みではもう少しウェットでもよかったかも。
B2,B3はBautistaによる重ねです。B2では前半のフェイザーのカッティングに加え、後半アコギもプレイします。(エフェクト強いです)
Paulinho Da CostaのパーカッションとNduguのドラムが激しいB3では、ディストーションサウンドでのソロが飛び出します。(自分は大のSantana好きなので、Santanaが弾けばハマる曲だと思いました)
David T.にあまりLatinのイメージはなかったのですが、さすが本作でも自分の持ち味を失うことなく、全体のカラーに溶け込んでいました。本作ではPurimとの共演はありませんが、Purimのソロ作"That's What She Said"に1曲(Hidden Within)参加し、Funkyなフレーズをプレイしています(ソロのエフェクトは余計ですが)。こちらも併せて聴いてみてください。





Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡    
お酒のお供度♡♡♡♡

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