織田哲郎 / T (1993) – David T. Walker

X’masソング1曲とDavid T.参加2曲の大御所ヒットメーカーのアルバムです

 1. いかした奴-Satisfied?
 2. 風紋
 3. いつの日か、きっと
 4. 愛が届くまで 
 5. Welcome-内的体験に見る集合的影に対する考察、イシスは死んだか?
 6. ある夏の一日
 7. 君の瞳にRainbow
 8. 朝がくるまで
 9. Christmas Song
10. 時の流れに 




織田哲郎さんの'93年の作品です。X'masソングが1曲あるのと、David T.が参加しているのでまたしても便乗して取り上げました。
織田さんは'80年代以降の希代のヒットメーカーの一人ですが、もともと自身もバンドマンであり、本作でもヴォーカルに加え、ギター、キーボード、ドラム、パーカッションなどマルチなプレイヤー振りを発揮しています。加えて、海外のソウルジャズの達人達がバックを務める曲があり、本人の美しいいメロディと相まって上質なAOR盤となっています。(歌詞や曲調など昭和やバブルを引きずった熱さやクサさは好き嫌いが分かれるかもしれません)
私めが織田さんを知ったのは房之助さん参加のB.B.クイーンズの「おどるポンポコリン」の作曲者としてですが(購入しました)、本作は当時の勤務先の同期が持っていたものを寮の部屋で見つけて借りました。インナーを見たところ、なんとDavid T.の名前があり、びっくりしつつもカセットテープにダビングさせてもらいました。その後、世紀が変わる頃、Book Offの安棚に置いてあるのを発見し、ようやく購入しました。

<ギターの聴きどころ>

インナーには個別曲のクレジットがあり、David T.はWah Wah Watsonと共に、4,8に記載されています。(どのような経緯でDavid T.が参加したのかは調べましたがわかりませんでした。)
4では、Billy Prestonの美しいRhodesの音に続いて、左から硬めの音でひっそりとメロウなサウンドを響かせてきます。
ヴォーカルが入ってからも、コード感を感じさせつつもダブルストップやテロリロのオブリを重ねていき、右(左にもPan飛ばしますが)のWatsonの効果音と対を成す個性的なプレイです。
一方、8ではWatsonのミュートワウサウンドと織田さん自身のRockテイストのあるコードバッキングは曲中を通して聴こえるのですが、David T.のギターは、合間にほんの少しだけ(2箇所?)のシングルトーンのオブリしか聞き取れませんでした。あるいは厚いバックのサウンドに埋もれている?
個人的には、次のX'masソングの9や、壮大なバラードの10に参加し、メロウなプレイで盛り上げてほしかったところです。
他の曲では織田さん自身が(インナーには海辺でGretschのオールドと思われるギターをプレイする織田さんの写真があります)プレイしています。(9は、同じBeingリリースの前田亘輝 & HIS BLUES FRIENDSに参加した葉山たけしさんです)
なお、David T. は、織田さんの同年リリースのセルフカバー(織田さんが作曲した時代を彩ったヒット曲を自身が歌っています)
「Songs」にも参加しています。今聴くと少しこそばゆい気もしますが、合わせて聴いてみてください。


Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡
Mellow度♡♡♡♡   
お酒のお供度♡♡♡♡

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