Bob James / Heads (1977) – Eric Gale

アレンジ、ちょっと凝りすぎ?

A1. Heads
 2. We're All Alone
 3. I'm In You


B1. Night Crawler
 2. You Are So Beautiful
 3. One Loving Night




Bob Jamesの'77年の作品です。CTIを離れ、自身で設立したTappan Zeeからの1枚目で、通算では5枚目のリーダー作となります。(Bob Jamesの作品はタイトルとジャケットに何作目かわかるような仕掛けがされていて、本作は5セント硬貨のHeads(表)というシャレのようです)これまでも多くの作品でアレンジやプロデュースを担当し、蓄えてきた実力と人脈を本作にも活用したようで、豪華なメンバーが揃っていて、選曲も自身の曲だけではなく、A2,A3,B2とヒット曲のカバーも加えています。(レーベル設立直後で資金繰りとの関係でセールス的に成功する必要があったのでしょうか)
私めはBob Jamesをちゃんと聴き始めたのはFourplayからで、そこから遡って過去の作品を聴きましたので、FourPlayでのシンプルな構成でのちょいエロで落ち着いたイメージと、ソロ時代の大胆なシンセの使用やCTI時代のオーケストレーションなど、時代時代によってアレンジの傾向が大きく違うことに驚きました。(豪華なミュージシャンの使い方にも!)ほとんどが新宿や町田のUnionのエサ箱で手に入れてますので、リリース順に時系列で聴いてないためなおさらそう感じるのかもしれません。


<ギターの聴きどころ>

結構バックメンバーを取っ替え引っ替えするBob Jamesですが、Galeは初期作品から長い付き合いで、本作でもメインギタリストとして参加しています。ジャケットの内側にもSuper400を抱えた写真が出ています。(Galeがかなり痩せて見えます)
クレジットの記載がフューチャープレイヤーとバックに分かれているようです。Galeは、B1,B2でフューチャーされていて、それ以外の曲ではリズムセクションとしてSteve Khanと共にバッキングを担当しています。(オートWahやフェイザーを強くかけすぎていて個々のプレイヤーの個性が隠れている気がします。聴き分けられない言い訳・・・・です。)
A1ではいかにもGaddという感じのドラムに乗って、ラフなカッティングとオートWahっぽいシングルトーンのリフやカッティングのコンビです。
Bozのカバー(というよりメロディ以外は別の曲ですね)のA2でも、フェイザーの強いトーンと、キレのあるカッティングの組み合わせです。
同じく大胆なアレンジのPeter FranptonのカバーA3のみギターはJeff Layton, Jeff Mironovのようですが、ここでもエフェクト強すぎです。Guitar Work Shopでの日本勢のプレイと同じ曲に聴こえません。(日本勢もかなり原曲を崩していますが)
オリジナルのB1は、素直なサウンドでのエレピのテーマ、Sanbornのブリブリアルト、 Galeの繰り返しフレーズ多用のクドクドソロが続きいい感じです。でもブラスを中心としたオーケストレーションが余計では?
Billy Prestonの(というよりJoeCockerの?)B2では、 Grover Washington Jrが素直なトーンでテーマを奏で、ソロに入ります。続いてヴァイオリン奏法やロングトーン、チョーキング、たっぷりの間を交えたGaleの情感たっぷりのソロが入ります。ラストは、二人の掛け合いも聴けます。Joe Cockerの熱唱ですらシンプルに思えてしまう盛り上がり方です。
ラストでも、前半のスロウ部分で、短いギターソロ入りますが,フュチャーで記載されないのは何故なんでしょう?後半では、シンプルながら重いカッティングでGrooveを作ります。エンディング付近でのハモリはKhanと?重ね?
Fourplayを聴き慣れた耳には、全体的に派手なオーケストレーションや凝りすぎたアレンジがToo Muchに感じました。(Bob Jamesの中期までの作品おしなべてそう感じます。)好みの問題で、やはり自分はシンプルなものが好きなようです。
埋もれることなく個性を発揮するGaleのソロは凄い!






Emotional度♡♡♡♡ 
Bluesy度♡♡♡♡  ソロはいつものGale節です。
Mellow度♡♡♡♡  
酒のお供度♡♡♡ 

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