Lou Rawls / Portrait Of The Blues (1993) - Cornell Dupree
真夜中と濃い酒が合うBluesです。
1. I Just Want To Make Love To You(Harmonica – Junior Wells) 2. A Lover's Question(Vocals – Phoebe Snow、Flute – Joe Lovano) 3. Person To Person (Alto Saxophone – Hank Crawford) 4. Since I Met You Baby (Tenor Saxophone – Plas Johnson) 5. I'm Still In Love With You (Tenor Saxophone – Joe Lovano) 6. Snap Your Fingers (Tenor Saxophone – Plas Johnson) 7. Baby What You Want Me To Do (Harmonica – Junior Wells) 8. Suffering With The Blues 9. Hide Nor Hair (Alto Saxophone – Hank Crawford) 10. Chains Of Love (Alto Saxophone – Hank Crawford) 11. My Babe (Guitar – Buddy Guy、Tenor Saxophone – Houston Person) 12. I Ain't Got Nothin' But The Blues (Alto Saxophone – Hank Crawford) 13. Save Your Love For Me 14. Saturday Night Fish Fry (Vocals – Joe Williams) 15. Sweet Slumber (Alto Saxophone – Hank Crawford) Lou Rawls'の93年の作品です。タイトル通りのBluesアルバムでChicago系からJunp系、Jazz Bluesまで、Bluesスタンダードを黒光する低音でアダルトに歌い上げています。総監修を自身が務め、Billy Vera, Michael Cuscunaがプロデュース、リズムアレンジはRichard Tee、ホーンアレンジはHank CrawfordとBenny Golsonが担当し、ゲストミュージシャンも含め、Blues,Jazzに精通した驚きの豪華なメンツがバックアップしています。(ソロイストを曲の後ろにカッコ書きしました) 長いシンガーとしての活動において、その時代の流行を取り入れた作品もありましたが(不人気なのか、あるいは発売時に数が出たのか70年代後半〜80年代前半のLPは安箱の常連でした。ほとんど買いました。)、Blue Noteでの"At Last"以降は、原点回帰した作品が多く、バックの面々も実力派揃いで、自分の好みにドンズバでした。本作も、Jazz LifeだったかAdLibで紹介されており、発売日に新譜で購入しました。
<ギターの聴きどころ>
Dupreeは、Guest Artist扱いで、5,8,10,12の4曲に参加しています。どの曲もスロウで、(というより本作のほとんどがスロウなのですが)ロングソロなどはないものの、Dupree自身もルーツであるBluesに回帰、空間をたっぷり取ったアレンジの中で主役のヴォーカルにレスポンスする色気に溢れたオブリを聴かせてくれています。お得意のヴァイオリン奏法や、絶妙なタイム間でのタメを効かせたフレーズなど、派手さはありませんが、大きな存在感を放つ名人芸です。 それに加え、11でのBuddy Guyの参加もギター好きには本作のハイライトと思います。この時期のBuddyは、自身のソロやライブではディストーションだけではなくオクターバーなども駆使してギンギンのプレイをすることが多かったのですが、ここではストラトのナチュラルトーンで、'25年前の”A Man And The Blues”でのサウンドやプレイを彷彿とさせます。もちろんBuddyならではのクレイジーさが随所に現れていて聴き応え十分です。 レギュラーメンバーのSteve Khanのプレイも、ここでも無機的ではない味わい深いギターでした。 深夜にバーボンをストレートでちびちび飲みながら酔いしれるのに最適なアルバムです。飲みながら合わせてギターを弾くのにも最適です。あまり見かけませんがぜひ聴いてみてください。
Emotional度 | ♡♡♡♡ |
Bluesy度 | ♡♡♡♡♡ |
Mellow度 | ♡♡♡♡ |
お酒のお供度 | ♡♡♡♡♡ |
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