Time Cycle – Listen! V (1976) – 杉本喜代志、松木恒秀

どっちがどっち?

A1. One-Six-Two-Five
 2. North Bound
 3. Chameleon
 4. Solitaire
 5. It's Only A Paper Moon
 6. Dirty Ol' Man

 
B1. Feel Like Makin' Love
 2. Farandole
 3. Pin Head
 4. El Bimbo
 5. Listen (What It Is)
 


 
Time Cycleの'76年の作品です。Sonyのオーディオチェックシリーズ「Listen!」の第5弾として制作されたようです。Time Cycleは本シリーズのために結成されたバンドのようで、前作Ⅳまではメンバーが明記されていませんでしたが、本作では裏にメンバーが記載されています。直接的な利益を目的としないノベルティなのにこの豪華なメンバーを集めて時間をかけてのレコーディング、ギャラなど制作費もかなりの額と思われ、当時のオーディオ人気とメーカーのオーディオ機器に対する意気込みが伺えます。(そして、私なんぞは今のケータイ+イヤフォン文化が寂しく思えます。今の使用機器がイカれたら、次に買える機器はありません。品揃え的にも、経済的にも)
さておき、本作は、00年代の半ばごろ、ユニオンの日本人ジャズコーナーより連れてきました。山口ひとみさんのイラストがまず目を惹き(自分が小学生ぐらいの頃、結構際どいセクシー路線のイラストをあちこちで見かけ、ドキドキしていました。これも今の時代ではセクハラと騒がれてありえないことと思います。いい時代でした)、裏を返すと松木さんの名前が!杉本さんや岡沢さん、ポンタさんも!「愛のため息」もカバーしている!3000円以上しましたが、即買いしました。観音開きの裏ジャケを開くと解説も書いてあり、非売品であることが判明!、よくよく考えると、元々非売品のノベルティを高値で売るとは、ユニオンもなかなかのワルよのう!



<ギターの聴きどころ>

前述の通り、ギターは杉本さんと松木さんがクレジットされています。個別曲のクレジットはありません。
ゴージャスながら軽やかなA1、右はナチュラルトーンでのソロ、左はカッティングでスタートします。テンポチェンジ後は左はJazzバッキングに変わり、エンディング付近ではホーンに埋もれていますがソロもあります。
FunkyなA2,左右のシングルトーンはギターではなくクラビネットでしょうか?
HancockのカバーA3、左右ともWahサウンドですが、左がテーマやオブリ、右がカッティングです。
スロウのA4、メロウなムードに変わって、右からはヴァイオリン奏法を駆使したテーマが流れます。左は小音量での低音限でのバッキングです。
JazzスタンダードのA5,クラリネットの間をフルアコっぽいナチュラルトーンのフレーズがつなぎます。バッキングはコードの刻みです。
A6では、ドライブサウンドのソロが三度にわたりプレイされます。フレーズは異なりますがクルセの「Spiral」のCarltonのプレイを連想させる勢いと熱さです。
B1はおまちかねの曲です。波音はいらん!と思っていると左はコードの刻み、右はダブルストップのオブリで曲が始まり、TAN TAN(大空はるみさん)の艶っぽいヴォーカルが入った後も同様の役割分担です。右のギターソロからフェイドアウトします。ソロ、インナーには杉本さんと書かれていますが・・・
クラシックのJazzFunkアレンジB2は左右ともカッティングで右がWah,左がノンエフェクトでのコンビネーションです。
ややテンポを落としたJazzFunkのB3、右がダブルストップの特徴的なオブリやシングルノートバッキング、左がカッティングのコンビネーションです。後半には右からWahをかましたサウンドでのスリリングなソロが入ります。
B4,手品でも始まるのかと思いました!右のWahカッティングが曲の印象を決めています。
ラストは重量感を感じるJazzFunkで、右がWahでのオブリ、中間部には左からエコーの強いソロが入ります。「Listen」の掛け声は岡沢さんと思います。
1枚聴きました。さて、松木さんと杉本さんのプレイはどっち?サウンド、プレイが似通っていることと、明らかな松木節がないので明確な聴きわけができません・・・
左右での分担、と言うことであれば、左が杉本さん、右が松木さんではないでしょうか?インナーの解説とは異なりますが、Wahの多用、A4のヴァイオリン奏法、A5のドライブサウンド、B1・B3のダブルストップなどから判断しました。
あるいは、曲での参加ということであれば、A1、A5が杉本さんで他は松木さん?
長らくこの盤を聴いていて、もっと早いタイミングでブログでも紹介したかったのですが、二人のプレイの判別がつかず、ためらっておりました。ギブアップですので、おわかりになる方いらっしゃれば教えてください。












Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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