Hi-Fi Set / Swing (1978) – 松木恒秀

PopsとJazzの融合、渋く光るギターです。

A1. Swing - We Found Love
 2. 少しだけまわり道
 3. 火の鳥
 4. 夕空にハング・グライダー
 5. 空港まで
 
 
B1. 幕開け
 2. レディー・グレイ
 3. ダンス・ダンス・ダンス
 4. オー! ラッキー・レディー
 5. 君を行かせて



 
 
Hi-Fi Setの'78年の作品です。これまで松木さん参加の1&2 (1982)I Miss You (1983)に続く3枚目の紹介となります。プロデュースにも関与し、裏ジャケ記載の通り有名どころのミュージシャンを集め、海外曲のカバーとオリジナルを取り混ぜてレコーディングしています。選曲の良さ、Jazzyな味付けを加えた洗練されたアレンジ、美しいコーラスワークなどの魅力が本作にも詰め込まれており、シティポップやライトメロウの紹介本にも取り上げられているようで(未購入・未読ですみません)、市場からも高く評価されている作品です。(Amazonの中古でも高値が付いています)
幸いにも私めは高騰前にUnionの300円均一箱から購入できたのでラッキーでした。ブームで盛り上がるのはいいのですが、値段も盛り上がるのはちょっと、と言う感じです。サブスクがさらに広まれば、固定メディアの値段は落ち着くのでしょうか?

<ギターの聴きどころ>

ギターは、松木さん、杉本喜代志さん、水谷公生さんが名を連ねております。曲ごとのクレジットはありませんが、各曲を聴き進める中で、左が松木さんだと勝手に推測しており、その前提で書かせてください。
タイトル通りの古いJazz調のA1での四つ切りのバッキング、杉本さんかとも思いますが、ここは松木さんに一票を投じます。
シングルA面となったA2、イントロや間奏、エンディングのエレクトリックシタール(杉本さん?)がフィリーソウル感を感じさせます。松木さんは左から単音にハンマリング・プリングを織り交ぜたバッキングです。
有名曲のカバーA3,このアルバムでは浮いてる気がしますが、私だけ?松木さんは参加していないように思われ、弾きたくなかったのでしょうか?なお、サーカスも同じ時期にこの曲をカバーしておりこちらは松木バッキングで参加しています。
メロウなグルーブ感のあるA4、左のチャカポコカッティングが松木さんで、右のシングルミュートやダブルストップ、オクターブなどのオブリが杉本さんと思います。
A5はアルペジオからスタートし、GaleやDupreeばりのダブルストップなどメロウなオブリを自然に差し入れてきます。中間部のソロは短く、音数も少ないながら、タメを効かせた絶妙なプレイです。
B1は、コードチェンジに対応したバッキングで、間奏部ではブラスのバックでGaleっぽい重みとキレのあるカッティングで盛り上げます。
B2のイントロのギター、タメのあるプレイですが松木さんではないと思います。水谷さん?左のアコギが松木さんと思います。
ジャイブ感のあるB3,左はストラトによるコードバッキング、これも松木さんと思います。
タイトルに反して哀愁の漂うスロウ、ここでも左のアコギは松木さんでしょうか?大正琴っぽい弦は何&誰でしょう?
B5,アルバムを締めるに相応しいBarry Manilow作のJazzyなスロウで、この曲も左のコードの刻みは松木さんと思います。オリジナル(ギターはMitch Holder)も好きですが、このバージョンも引けを取らないムーディーさです。
PopsとJazzの融合した本作、松木さんのギターは決して目立ってはいませんが渋い光を放っており、不可欠な存在です。ギターファンの方もぜひ聴いてください。














Emotional度♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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