The New Yorkers / I Believe In Love (1980) – 松木恒秀

ジャケットと邦題に騙されないでください。

A. I Believe In Love

B. I Believe In Love ((Instrumental)
 
 

 
 


The New Yorkersの'80年のEP盤です。Will Leeのヴォーカルをフューチャーし、GaddやBrecker Bro'sなどまさしくN.Y.のトップミュージシャンが演奏しています。しかし、実はパイオニアのオーディオコンポ”Project A77”のCMソングだったようで、作曲は井上忠夫(井上大輔)さん、編曲は鈴木宏昌さんです。ジャケットはセミヌードの女性(Playboy誌のプレイメイトだそうです)、邦題はなぜか「愛のサスペンス」と曲調と全く合っていないところが謎で、ジャケットの裏紙に書かれているカタカナ羅列の文章も恥ずかしい内容ですが、メロウな曲調と達人たちの演奏は素晴らしい出来です。
レコードは足で探す派なのですが、本作は’15年頃ネット検索で松木さん参加作を探したところ、ヤフオクで出品されており、1200円で落札しました。競争者はいたのですが、1000円を超えたところで諦めたらしく、無事競り落とすことができました。

<ギターの聴きどころ>

A面がヴォーカル、B面は同曲のインストです。ギターは松木さんのほか、クリフォード・モーリスとジョージ・ウェイドウネイアスの二人が名を連ねており、両面での印象的なシングルノートのリフはどちらかのプレイでしょうか?(松木さんも弾きそうなフレーズでもあります)B面のインスト盤のソロが松本さんと書かれていますが契約上の問題でしょうか?(John Lee Hookerがいくつもの名前を使って複数のレコード会社に録音いていました)。単なる誤植としては、オシャレな解説に気を遣った分、注意力が分散になってしまった?楽譜や分数コード多用のコードネームまでついているのに詰めが甘いところが好感が持てます。さて、そのB面のインスト、A面の歌のないバージョンかと思ったらさにあらず、転調が入ったりして構成も変わっています。ここでの松木さんはGaleやDupree風というよりBenson風のプレイで、数年前にヒットした”Breezin” を彷彿とさせるプレイです(もしかして本当に松本さん?しつこくてすみません)。しかし、後半では弦をはじくようなピッキングやタメを効かせたフレーズなどの松木節が登場し、もっと聴きたいと思わせるようにさりげなくフェイドアウトしていきます。曲もアレンジもギタープレイもメロウの極みです。個人的には、A面は岡沢さんが歌ってもよかったのでは?と思ってしまいました。
その後も店頭で見たことはありませんが、それなりに数が出たのか、ヤフオクやネット通販では恒常的に売りに出されております。松木さんファンの方もBensonファンの方もぜひ聴いてください。プレイメイトファンの方も!

Emotional度♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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