Dianne Reeves, Randy Brecker, Tom Scott, Robben Ford, Bill Evans / Echoes Of Ellington Vol. 1 (1987)

チョーキングもドライブトーンもありませんが一流のJazzプレイです。

 1. Intro - In A Sentimental Mood
 2. It Don't Mean A Thing
 3. I Got It Bad And That Ain't Good 
 4. Prelude To A Kiss
 5. Ring Dem Bells
 6. In A Sentimental Mood
 7. I'm Just A Lucky So And So
 8. Do Nothin' Till You Hear From Me/Don't Get Around Much Anymore










Jazzvisionシリーズの'87年の作品で、Duke Ellingtonのトリビュート盤です。タイトルのメンバーに Andrew Simpkins(B), Leon Ndugu Chancler(Ds)、Pete Jolly, Roger Kellaway(P)を加えた顔ぶれでL.A.のBill Graham’s Wiltern Theatreでのライブが収録されています。このシリーズ、弊ブログでは、これまでCarlton参加のAll Strings Attached (1987)、Gale参加のImplosions (1987)を紹介しましたが、今回はRobben Fordが参加です。プロデュースは、同様にJack Lewisです。
本作は、下北Unionのセール棚(3桁盤)から、'00年頃入手しました。このシリーズ、意外な組み合わせ(Albert CollinsとEtta Jamesなど)があり、見かけるたびにチェックしていたところ、Robbenの名前と大好きな6が入っているのを発見して購入しました。Robbenは80年代後半のTalk To Your Daughter以降、ルールであるBluesへ回帰しており、ドラムのNduguもJazzのイメージがなかったので、どんなサウンドなのか興味津々で家路を急ぎました。




<ギターの聴きどころ>

Sax勢による6の前振りとナレーションでスタートします。
テンポをグッと上げた2,聴き慣れた曲ですが迫力と新鮮味を感じます。Robbenは変化を付けたコードバッキングでホーン隊のソロを盛り上げた後、自身もソロを取ります。早いパッセージでスケールを組み合わせ、しかしピッキングで表情をつけながら一気に弾き切ります。なんとお得意のチョーキングやビブラートは出てきません。
続く3はスロウの歌物で、ホーン隊が抜け、空間と余韻を感じさせるアレンジです。Robbenは最低限の音数でバッキングを行う一方で、kの曲のソロでもスケール主体のフレーズながらタメとツッコミ、ピッキングの強弱で表現力たっぷりのプレイを聴かせてくれます。やはりチョーキングやビブラートはありません。
Dixie調の5では、コードの刻みです。
お目当ての6,Randy Breckerが朗々と、しかし哀感たっぷりに演奏し、Robbenは控えめな音量&プレイながらフリーなバッキングで美しいテーマに彩りを添えています。Robbenのナチュラルドライブサウンドでチョーキングとビブラート、ロングトーンを交えた泣きのプレイも合うと思うのですが出てきませんでした。残念!
Bluesyな7でもコード刻み中心のバッキングに徹しており、ところどころオブリが聴ける程度です。この曲は、David T,Carlton,Gale,Dupree,Robben,Phil Upchurch,松木さん、山岸さん誰が弾いても個性的でいいプレイが聴けそうです。(Ray Parker Jr.とWah Wah Watsonは除く。でも超個性的なソロが聴けるかも?)
渋みをました枯れた声でO.C.Smithが参加するラストの7では聞く限りRobbenの参加は確認できませんでした。
割と硬めの音ですが、Fenderのシグネイチャーモデル(ソリッド)でしょうか?アンプもダンブルではないと思います。

以下はリハの風景(想像)です。
Jack Lewis(プロデューサー):あーあー、Robben君、そんなに歪ませちゃダメダメ!
Robben : これ、超名機のDumbleなんですけどダメすか?Carltonと俺ぐらいしか使いこなせないっすよ!
Jack Lewis :ダメダメ。Polytoneは準備できなかったけどジャズコでいい?なんせジャズっていうぐらいだからね!
Robben :(しょうがねえなあ・・・) ペンペン(うわ、音、薄っ!)
Jack Lewis :それからチョーキングとビブラート禁止ね!なんせジャズだからね!Pat Martinoさんみたいに弾いてくれる?
Robben:(CarltonさんはMistyでドライブトーン&チョーキングだったじゃねえかよ!それならMartinoさんか小器用なRitenour呼べばいいのに!俺もJazzでも余裕だけどね!)へいへい、わかりましたよ。(やってらんねえや、ギャラも貰ったし途中で帰っちゃえ!)
その後、Robbenは8の前に帰ってしまったのでした!
そして本作のフラストレーションをTalk To Your Daughterにぶつけたのでした。めでたし、めでたし。
(あくまで想像です。実際のRobbenはこんなやさぐれた人ではありません。また、ジャズコ愛好家の方、Ritenourファンの方、すみません)
つまらない妄想はともかく、さすがRobben、ジャズをやらせても上手い!
このシリーズ、Vol.2がありこちらにもRobbenが参加しているようですが未だ見つけられておりません。探して聴かねば!











Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡♡ 
Mellow度♡♡♡♡
お酒のお供度♡♡♡♡♡

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