岡沢 章 / ギリシャについて書かれた本 (1973) – 松木恒秀

若き岡沢さんのソウルフルなヴォーカルと若き日の松木さんのギターがたっぷり聴けます。

A1. 朝の都会には乾いた花がよく似合う(Whatever in The Ruin)
 2. 影(Shadow)
 3. 大粒の雨(Large Drops of Rain)
 4. ひとつの言葉(One Last Word)
 5. 小さな愛だけど(Lullaby with Love)
 6. ギリシャについて書かれた本(A Sunflower in Greece)

 
B1. 愛のゆくえ(What's Going On)
 2. アローン・アゲイン(Alone Again (Naturally))
 3. ふたつの椅子(Separate Love)
 4. 裸足の女(Barefoot Girl)
 5. 行くがいい(If You Should Go Away)
 6. ひとりだけさ(Tell Them Good-Bye)
 


 
岡沢章さんの'72年の作品です。日本屈指のセッションベーシストである一方、ヴォーカリストとしての顔も併せ持っていて、弊ブログでもPlayersでのソウルフルな熱唱などを取り上げてきました。Time Cycle弘田三枝子さんのバックでのワンポイントでの参加も物凄い存在感です。本作では全曲でそのソウルフルな唄を聴くことができます。2曲の洋楽カバーとオリジナル曲から構成され、ジャケットの記載によると、監修は稲垣次郎さん、編曲は前田憲男さん(オルガンも弾いています)とボブ佐久間さん、伴奏はソウルメディア(もちろん自身もベースを弾いています)です。
本作も、X(旧Twitter)でフォローさせていただいているベーシストの方から教えていただきました。ベースのみならず岡沢さんのヴォーカルが大好きで(Hipのライブで岡沢さんが歌うと得した気分になっていました。)、しかも松木さんが全面参加、なんとか聴きたいと思っていましたが、ネット上でも目ん玉飛び出る値段で取引されており、聴くことはおろか見ることさえもありませんでした。と思っていたら、今年の8月、なぜかアナログLPで再発され、再発のCDよりは曲数が少なく、値段も4000円超ですが喜び勇んで購入しました。嬉しいのですが、ここのところの復刻、なぜアナログ?('22年のソウルメディアの復刻盤もアナログでした)



<ギターの聴きどころ>

松木さんの70年代初期の作品は安箱から救出したクレープのライブや、復刻ソウルメディアなどしか聴いておりませんでしたので興味津々でした。結論から言うと、Wahや歪みサウンドの多用、アコギによる伴奏など時代を感じさせるサウンドとプレイで、必ずしも自分の好みではありませんでしたが、A5のソロなど後年の松木節の片鱗を垣間見せるところもあり、松木さんのキャリアやプレイの変遷を追いかける中では貴重な作品の一つなのだと思います。

この記事を書きながら調べていたら、サブスクにもありました。しかもCDと同様の曲数!情弱で損をしていました。ぜひ聴いてください。

追:岡沢さんの素敵な声、TexasのBluesman、Johnny Copelandに似ている気がするのですがいかがでしょうか?




Emotional度♡♡♡♡♡  時代の熱気を感じます。
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

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