杏里 / Coool (1984) – Paul Jackson Jr., Carlos Rios

オシャレなポップスでの個性的なバッキングです。

A1. Bring Me To The Dancenight
2. Gone With The Sadness
3. Kimamani Reflection (New Version)
4. I Can't Ever Change Your Love For Me
5. Silly City Girl
6. Morning Highway


B1. Surprise Of Summer
2. Flashin' Night
3. Mercury Lamp
4. He's My Music
5. Maui




杏里の'84年の作品です。7枚目で角松プロデュース3部作の最終作となります。大半の曲を角松さんが作っていますが、杏里さん自身の作品も3曲あります。ヒット曲連発の時期、制作費も潤沢に確保できたのでしょうか、L.A.録音で現地のトップスタジオミュージシャンがバックを務めています。詳細はWikiをご参照ください。
リアルタイムではシングルヒットしたA3をラジオで流れた際に聴いた程度で、当時はあまり印象に残っていませんでしたが、前作"Timely"購入以降、見かけるたびに値段が折り合えば(ワンコイン以内であれば)購入しており、そのうちの1枚です。リリース当時の80年代半ばは日本経済絶頂の時期で、バブルに向かうウキウキ感やオシャレ感に溢れており、自分とは縁遠い世界だと感じつつ結構聴いております。

<ギターの聴きどころ>

帯やラベルはなく裏ジャケに記載もないので参加ミュージシャンは購入時点では分からず、前作に松木さんが入っていたので本作でも参加してくれればいいなあなどと思いながら聴き始めます。1曲目のチキチキシャリーンのギター、モロPJJ日本人のパクリ技術はすごいと思いつつインナーを見るとなんとクレジットがあり、ご本家でした。ご丁寧にストラトを弾いている写真まで載っています。そして、この曲にはなんと角松さん自身も参加しているとのことです。センターのやや音量の小さいベーシックなカッティングでしょうか?PJJはこの曲以外にA2,A3,A4,A5,B1,B2,B3に参加しており、どの曲でもチキチキシャリーンの個性的なバッキングを聴かせてくれています)
もう一人のギタリストはCarlos Riosです。A6,B1,B4,B5でバッキング、A3,B2ではよく歌うソロを弾いています。Carltonがソロ活動に軸足を置くためスタジオの仕事を減らす際に後継として紹介したそうで、Gino Vanneliのアルバム参加(Carltonの影響を強く感じます。少し弾きすぎにも感じました)で注目を浴び、80年代のFusion,AORに多く参加しているサウスポーのプレイヤーです。80年代のヤマハのエレキギターのカタログ(穴が開くほど見ました!)にSA1000を抱えた姿が載っていたのを記憶していましたが、本作ではソロではシングル系のサウンドも併用しています。(ヤマハのオリジナルシングルコイルのギターも使用していました)。所有するレコードにも結構な数で参加していますのでまたご紹介できればと思います。
バッキングの名手の個性的で的確なプレイとシャープなサウンド、どれだけ日本のスタジオミュージシャンに影響を与えたのでしょうか?ギタリストはもちろんアレンジャー志向の方にも参考になる作品と思います。



Emotional度♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡
バブルのはしり度♡♡♡♡♡

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