沢田研二 / Royal Straight Flush (1979) – 松木恒秀

スーパースターのバックでのポップなプレイです。

A1. カサブランカ・ダンディ '79
 2. ダーリング '78
 3. サムライ '78
 4. 憎みきれないろくでなし '77
 5. 勝手にしやがれ '77
 6. ヤマトより愛をこめて '78

 
B1. 時の過ぎゆくままに '75
 2. 危険なふたり '73
 3. 追憶 '74
 4. 許されない愛 '72
 5. あなたに今夜はワインをふりかけ '78
 6.Love(抱きしめたい) '78
 


 
沢田研二さんの'79年の作品です。GS時代から現在に至るまでシンガーとして、そしてスターとして活躍し続けているジュリーのポリドール時代のヒット曲から厳選されたベスト盤です。私もファンであった母の影響で、小学校にも上がっていないのにB2あたりからリアルタイムで聴いたほのかな記憶があり、B1以降は記憶も鮮明です。レコ大のA5以降はすっかり夢中になり、翌年に始まったザ・ベストテンは毎週ジュリーの曲が何位なのかハラハラしながら楽しみに見ていました。父に買って貰ったばかりのモノラルのラジカセで録音してノイズ混じりの曲をなん度も繰り返して聞きました。今だったら絶対許されないファッションやアクションも楽しみでした。
ベスト盤であるに関わらずなぜ本作を取り上げたかというと、B2で松木さんがギターを弾いており、尚且つシングル盤のみの発売で、アルバム単位では本作にしか収録されていないためです。(厳密に言うと'85年のベスト盤”Royal Straight Flush Special”にも収録されています)。
本作も安レコ買いの中で、昔懐かしさから'90年の半ばごろに購入しました。当時は乏しい知識でB2のギターはジュリーの長年の盟友である井上堯之さんが弾いているのだろうと思っていたのですが、10年ぐらい前のネット情報で松木さんのプレイということが発覚しました。(松木さんのボーヤだった和田アキラさんや井上堯之さん本人の証言によるものだそうです)それまでどちらかというとB1,B3などの暗め?の曲を好んで聴いていたのですが、その噂を目にした後、改めてじっくり聴きました。

<ギターの聴きどころ>

当時の自分の松木さんのイメージは、ナチュラルトーンでタメを効かせた「弾き過ぎない」ギタリストだったので、この曲のドライブサウンドでのロックアタックなギターとの共通点が見出せませんでした。しかし松田優作さんや町田義人さんでのプレイでもドライブサウンドあったことを踏まえると、ポップながらタメと粘りのある個性的な(チョークダウンがスライドバーに聴こえます)フレーズ、言われてみれば・・・・と思えてきました。自分でもコピーしてみると、タイミングや音選び(指使い)が難しく、さすが松木さん、という感じです。(単純に私が下手くそ&暗示にかかりやすいだけかもしれません)
その後の調査では、テレビやライブでのバックは、井上堯之バンドが担当したらしいのですが、レコーディングでは「 ケニー・ウッド・オーケストラ 」と称するスタジオ・ミュージシャンのユニットがバックを務めており、メンバーは固定されてなかったようで、松木さんもその一員であったとのことです。 (矢島賢さんや水谷公生さんも参加していたようです)
ということは、もしかしてB1の泣きのギターも松木さんでは?などと思ってみるのですが、最近のWikiでは井上堯之バンドとケニー・ウッド・オーケストラが併記されていて???です。B3もケニー・ウッド・オーケストラのみの表記です。もしかしたら?さすがにRock調のA4は違うと思いますが・・・
松木さんも井上さんも和田さんも鬼籍に入ってしまったのでジュリー本人に確認するしかない?
ドラマのある歌詞とメロディ、それを余すところなく表現し切るジュリーのヴォーカルとそれを支える達人たちの演奏、いつ聴いても新鮮で、懐かしさを通り越して何度でも聴ける名曲揃いです。




Emotional度♡♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡
ジュリーのスーパースター度⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

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