神崎 On The Road / Little Road Gang (1980) – 山岸潤史

B3の引き倒しソロ、一発録りではないでしょうか?。

A1. A Little Gang
 2. On The Midnight Highway
 3. My Love


 
B1. Cannet Lunch
 2. Hoko
 3. Anti Calypso
 4. Still Like A Child

 


 
神崎 On The Roadの'80年の作品です。"Open My Road"に続いて矢継ぎ早にリリースされたセカンドです。当時のFusion人気の高さゆえと思いますが、単なるブーム便乗ではなく(ジャケットデザインはそれモンですが)、前作同様、演奏や曲のレベルの高さが感じられる作品です。このバンドに興味を持って色々調べたところ、リーダーの神崎さんは完全主義者のようで、自らだけではなく、バンドメンバーに対しても完璧を求めたようで、時には厳しい態度もあったようです。JB、Albert King、Gatemouth Brownのようなタイプだったのでしょうか?
前作を購入したのは'90年ごろですが、その後数年経った頃、茶水ユニオンのFusion安箱に本作が置いてあり、裏ジャケにより山岸さんが1曲ゲスト参加していることを発見し購入しました。ちょうど山岸さんがN.O.に旅立ってしまった直後であり、山岸さん参加作品を聴きたいと思っていた時期でした。




<ギターの聴きどころ>

インナーには個別曲のクレジットとメンバーの写真があり、山岸さんは写真にこそ写っていませんが、B3でソロをプレイしていると書かれてます。
聴く前は、Elvin Jonesの演っている曲と思いましたが、Keyの入江さんが作った同名異曲でした。パーカッションとドラムの軽快ながら勢いのあるイントロにより曲が始まり、ドライブサウンドのフレーズが引き継いだ後、テーマにつなぎます。中盤に差し掛かる頃、大きなフレーズでギターソロが始まります。伸びやかなロングトーンとそれをつなぐ細かいノートの組み合わせで、殆ど休符がなく、まさに「引き倒し」のプレイです。終盤のドラムソロの後、短いながらもワイルドなプレイが現れます。いずれも山岸さんのプレイと思われます。想像ですが、突然スタジオにやって来て、ワンテイクで引き倒して行った後、パッと去っていった、いい意味で計算のない激情のプレイという感じがします。音に厳しい神崎さんも山岸さんのプレイ(と行動)には注文のつけようがなかったのでは?
バンドのギタリストは天野さんと堀尾さんで、主にドライブサウンドが堀尾さん、ガットやナチュラルトーンが天野さんのようですが、曲によって左右が入れ替わっているようです。お二人ともこの時まだ20代前半でしたが完成度の高いプレイです。個人的はA2での天野さんのナチュラルトーンでの抑揚のあるソロが気に入っています。
神崎さんも堀尾さんも天野さんも現在も精力的に活動を行っているようです。天野さんのHPには「Gear」と称して垂涎ものの使用ギターの写真がたくさん載っています。(リンク許可いただいてないので探してみてください)



 


Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡
酒のお供度♡♡♡♡

Follow me!