GWINKO / Yesterday Today Forever (1987) – 山岸潤史、松木恒秀

X’masソングは1曲ですが、山岸さん、松木さんの個性的なプレイがX’mas プレゼントです。

 1. Yesterday Today Forever
 2. Milky-Wayは君につづいて
 3. Kiss Kiss Kiss
 4. Gwinko's Christmas Carol
 5. スクラムブル・ムーン
 6. Rainbow
 7. 鐘がきこえる日々
 8. Day Tripper
 9. ダイナソスラブ




GWINKO(ギンコです。グィン子ではないようです)の'87年のデビュー作です。安室奈美恵さんやSPEED、DA PUMP、Folder5など数多くのヒットシンガーを輩出した沖縄アクターズスクールの第一期生で、CBSソニーのオーディションを経て、先行したシングルの後に本作が発表されたようです。六ピ常連の豪華なミュージシャンの演奏を含む先端のブラコンに乗せて14歳とは思えない大人びたヴォーカルを披露しています。当時、テレビ等で見た記憶がないのですがダンスも一流で、後のアクターズスクールの後輩たちのモデルとなったようです。事務所の強力なプッシュに関わらず期待されたほどのブレイクには至らず、90年台半ばには沖縄に帰ってしまったようです。
デビュー当時、音楽雑誌でも期待の新人として大々的に宣伝されており(和製Janet Jacksonなどと書かれていた?)、山岸さんが
参加と書かれていた記憶がありますが、他に買いたいレコードがたくさんあり、その時は見送りました。
90年代の終わり頃、立川のBOOK OFFの安棚で発見・購入し、10年以上の時を経て聴くことが出来ました。



<ギターの聴きどころ>

インナーにはクレジットがあり、山岸さんだけではなく、松木さんの名前まであります。ベースはこの後Chickenshackに参加するBobby Watsonが、コーラスではChickenshack常連のWanel Jones(Wornell Jonesのことですよね?)まで!(個別曲のクレジットはソロ担当者のみです)早速聴きます。
1、80年代の音です。山岸さんは右のストラトによるシングルミュート主体のカッティングと思われます。その後、安室ちゃんやSpeedのリードのように、声張り上げ気味のヴォーカルが入ってきます。中間のソロではドライブサウンドで、ワウを駆使したトリッキーで激しいプレイです。クールなバッキングとの対比が面白いです。
3は当時流行りのブラコンで、ここでの左のバッキングも山岸さんでしょう。と思って聞いていたら、後半に短いながら同系統のサウンドで左からもカッティングの延長のようなソロが聴こえてきました。
ダンサブルな5のソロは佐橋さんと書いてあります。右のカッティングは山岸さんのようにも聴こえます。
クリスマスソングの4、ポップな6、ラストの9でのカッティング、ストラト系のサウンドでミュートの取り入れ方、音の切り方など、山岸さんっぽい気がしますがどうでしょうか?
しかし、本作のハイライトは松木さん参加の7でしょう!イントロから左のアコギとのコンビネーションでメロウなフレーズを差しみ、情感が込められたヴォーカルを支えるように、ダブルストップ、テロリロ、ヴァイオリン奏法など、絶妙なメロウフレーズを連発してきます。中間の転調部では短いながらJazzyなソロが入り、曲の終わりをMaj7で締めます。2分半しかない小作ですが、メロディ、ヴォーカル、ギターとも、もっともっと聴きたくなる素晴らしい曲です。(余談ですが、後にSMAPの「らいおんハート」を聞いた時、コンセプトもメロディも似ているなと思いました)
他のソロイストも4での野力さん、6での小室哲哉さん(このセッションで安室ちゃんとの活動のヒントを得た?)、9での包国充さん(タイロン橋本さんと長く活動しているサックス奏者です)など豪華です。
Wornell Jonesのコーラスもメロウな2はじめ、阿知ことで聴くことが出来ました。
GWINKOさんのヴォーカル、確かに14歳に思えません。インナーの最終ページでは幼さも残るおどけた写真も載っていてギャップが激しいです。バブルの上り調子のドサクサな時期、時代が追いつかない早すぎるデビューだったのでしょうか?実力的には後のアクターズスクールの後輩たちより上だと思うのですが・・・現在も沖縄で活動しているとのことですので、これからの活躍を期待したいと思います。





Emotional度♡♡♡♡
Bluesy度♡♡♡
Mellow度♡♡♡♡   
お酒のお供度♡♡♡♡

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